モラトリアム

どうにか罪の無い蝶々を夢想してヒラヒラと
舞っては自由のような気がして目の前のクモの巣 見えない振り

目の前は 何も無い
そう言い聞かせて あとは行くだけ
罠にはまり僕は捕まり
何も知らず呆然とクモを見上げていた

「まだ飛べるかな」

例え僕がいつか全て失くしても
そこに夢をのせた羽があるなら
何も恐れることなんてありはしない
粘る糸を切り裂き空飛べるだろう

我にかえれば羽もなけりゃ
絡め捕られた僕なんです
自分からは何もせずに
強い風を ただ待ってた



蜘蛛に絡め捕られた蝶々が食われるのをただ見ていた
なんだか居たたまれなくなって背を向けて走り去っていた



まだ・・・まだ・・・まだ・・・(明日は我が身)
まだ・・・まだ・・・まだ・・・(それでも僕は)
まだ・・・まだ・・・まだ・・・(まだ探している)

「まだ飛べるはず」

誰もが皆クモの糸に捕らえられ
抜け出そうともがくほどに絡まり
いつのまにかそれもいいと諦めた
僕も君もそして誰もそうだよ

終わりのない迷路なんてない
破れない呪いなんてない
まだ背中に羽はあんだろう
走り出せ 風の方へ

今も僕の前に張り巡らしてる
クモの糸は今も僕を待ってる
だけど僕はただで死んでやりはしない
覚悟だけを秘めたナイフ隠してる

殺し文句はお茶のあとで
クモがしびれを切らすまで
飛び立つには向かい風が
ちょうどいい なぁそうだろう?




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